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Prism ~1.静かな森~

光が当たっている。
僕は目を閉じていたがそれだけは分かった。
この光は一体…それを知りたくて目を開いた。
しかしそこに光はなかった。

日も当たらない、静かな森。

僕には今までの記憶がない。
あのときの光のことしか覚えていない。
どうしてこの森にいるのか。
全てが分からない。疑問だらけ。

「此処はどこ?」

不思議と口から声がこぼれる。
「言葉」は知っているし、「文字」も知っている。
この世界に色々な物があることも知っている。
そういえば、思い出そうとすれば物の名前があふれるほど頭に浮かぶ。
でも物に対しての感情が出てこない。好き、嫌い、おいしい、まずい…。
いや、そんなことよりとりあえず誰かを探さないと。自分を知っている者がいればきっと…。

森に人がいないことは知っているから、森からの脱出を試みることにした。
森はとても暗いが、別に恐怖感はなかった。
ひたすら、ただひたすら目の前を隠す草むらを分けながら進んでいく。

「…?」

足音なのだろうか?草むらが揺れ、ガサガサと鳴っている。
さっきまで恐怖感は無かったはずなのに、なぜか怖くなった。
僕は様子をうかがいこちらの足音がばれないように足を止めた。

(こっちへ近づいてる…)

すると急に向こうの足音(?)も消え、気配が無くなった。
僕は安心してドキドキしていた胸を休める為にそこに座った。

安心したその瞬間!!

突然目の前の草むらがバッと開き、現れたのは少し僕より背の高いカービィ。
体は薄い水色に海のような色の足。
青いベールに包まれて、一見華やかな感じ。
包んでいる…というよりは何かを隠し持っているようだ。
そのカービィは僕を見ると、パッとにこやかな表情をした。

「びっくりしました。何かの気配を感じたので、もしやと思ったのですが。」

「…?!」

こちらこそびっくりだ。何が…って、容姿と声のギャップだ。
見るからに華やかでおしとやかな感じなのに、この声は渋い。渋すぎる。

「もしかしてあなたは此処で迷っている感じでしょうか?でしたら私が町へ案内しましょう。」

そのカービィは僕に手を差し伸べた。
迷ってなんかいない…。僕はただ…。どう言葉を返せばいいのか考えた。
一度、静かな空気が流れた。

「私はモルセラといいます。行くあてが無いなら、ついて来なさい。私を怪しいと思うなら…、勝手にしなさい。」

そういうとモルセラと名乗るカービィはずっと上げていた手を下げた。
確かに僕には行くあてもない。これからどうやっていくかということも分からない。
しかしこのモルセラさんについて行けば何か分かるかもしれない。

「僕も行きます。」

僕は勢い良く地面を踏み、立ち上がった。

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